囲碁に再挑戦

この度の事務所移転の際、碁盤を仕舞っていたのをすっかり忘れていたが、ほこりだらけで出てきた。子供のころに祖父に教えてもらってから将棋より親しみがあった。子供のころは夏の風物詩とも言えるぐらい近所では縁台で将棋や碁の勝負に蚊取り線香を燻し、うちわ片手におじさんたちが熱中していたのを覚えている。そんな場面に子供も大人も集った時代だった。
それ以来、あまり囲碁に接する機会はなかったが学生の頃、仲間に知ったかぶりでちょっと教えたことがあった。その中の一人がめずらしかったのか積極的に取り組んでくれたので、私も気合を入れ対戦できた。
しかし、相手は囲碁が余程気に入ったのかそれ以来碁会所に通いだし、あれよあれよという間に実力があがり、立場が逆転。
いまでは星目を置いても勝てないだろう。
そんなことを想いだし、再びチャレンジしてみようと一念発起。
ひさしぶりに碁盤と対面、ずいぶんとほこりをかぶり、手垢もついたままだったので碁石を洗浄、碁盤もきれいに拭いて用意した。
かつては新聞に掲載されているプロの対局を毎日切りぬき、連日繰り返し終局まで一手一手覚えて打っていたことがあった。
そのころは若かったせいか覚えるのも早く、終局までほとんど迷うことなく手順通り打てた。
いま、同じように掲載されているプロ対局を切り抜き、終局まで打つようにしているがなかなか完璧に覚えきれない。
記憶力の減退を少しでも能くしようとの思いもあっての再挑戦であったが、返って自信が無くなってくる。
切り抜きがどんどん溜まり、達成が追い付かない。
それでも気長に時間を見ては手順通りに打っていく。終局までほぼ完璧にできるとうれしくなる。何となくプロの手筋を学んだような気がして、欲が出てくる。気分がいい。
これからもあせらず,切り抜きも増えていくだろうが楽しみながらチャレンジしていこうと思っている。