卒業研究発表会

今月末の29,30日の両日に関連先の専門学校2校による恒例の卒業研究発表会が中之島公会堂で開催され両校とも出席。
毎年、発表内容のテーマが楽しみで、中身の濃いユニークで発展的な研究課題が公開される。
今回も時流を反映したテーマに取り組んでおり、なかなか興味ある内容だった。
両校の研究テーマには、アンチエイジングを考察したものや、ロボット製作を企業課題として頂いたもの、また医療の現場で問題が提起されているインシデントの対応にカリキュラムを考える必要性を提案、さらに無呼吸症候群の人が増えており現状200万人を超えていると言われていて、自覚症状がなく検査もいろいろあってその検査法を比較検討したデータを紹介、また脳機能障害の高齢者に対する訓練方法など他の医療ライセンサーと共同研究し成果が上がった等、新しい切り口での研究が次々と発表された。
会場にはご家族や高等学校の先生方、また入学希望者の生徒さん、そして在校生、特に来年卒業する学生にとって次は自分の番ということもあり、真剣に傾聴していた。
この研究課題の中で印象に残ったのが埋め込み式心臓ペースメーカの電池切れを解消する手法の研究発表。
7〜8年で電池の寿命が切れるそうで、その交換には再度手術の必要がある。
このことは患者さんにとって経済的な点も含め非常に苦痛なことであり、リスクも伴う。
それを切開せずに非接触充電方式─電磁誘導を応用した電磁共鳴方式─という回路を考え、人体に適用できるのでは、という課題に挑戦。
その結果、可能性があると結論づけた内容に感心した。
これが実用化できれば素晴らしい発明と思える。
この場に参加されていた看護部長も現場から見ても実に見事な研究であると高い講評をされていた。
こんなレベルの高い研究発表があり、これまで実用化に繋がったものもあるそうだ。
この発表会が目的とするチームワーク、コミュニケーション、主体性や考える習慣等々をクラスメートと経験し、体感することによっていつかはきっと素晴らしい成果につながるのではと思った。