年まわりの干支 「乙未」

今年は私のまわり歳。
いつもながらいろいろ干支年について運勢や経済情勢等が占われています。
たまたま親しくしていただいている歴史家・作家の加来耕三さんから新年のあいさつと共に特別寄稿のコピーが送られてきました。
そのタイトルが
 暦学 平成二十七年=乙未(いっぴ)の年 
 新しいことが、静かに初動する        
その中で羊に関する一部をご紹介します。
この「羊」は明らかに象形文字であり、同じグループに「善」「義」があります。そのため「羊」はめでたく、大勢で集まる証とされてきました。「群(むらがる)」が生まれたのもそれゆえでしょう。(中略)
誡(いまし)めとしてぜひ覚えておきたいものに、「羝(てい)羊(よう)、籬(まがき)に触る」という諺があります。
「羝」は羊の牡。この「羝」は一度、籬(竹や芝で編んだ垣)に己の角を突き入れてしまうと、退くことを知らなくなるそうです。前へ前へと気をもんで、ついには動きが取れなくなってしまう。一度、退けばまた別の途が開け、新たなる勝機が得られたかもしれないのに、そうした発想が出てこない。別のいい方になおせば、“猪突”となります。そうならないように、本年は心したいものです、と。
一方、十二支では「羊」は「未」と書きます。
一と木から成っており、この場合の一は、上層の枝葉が繁ることを表しています。枝葉も繁りすぎると暗くなり、周囲がみえなくなります。そのため「未」を「くらい」とも読むわけです。
この未に十干の「乙(きのと)」がついたのが本年です。乙はようやく草木が芽生えてきたが、外はまだ寒くて、外気がきびしい。そのため身をかがめて、じっとして耐えねばしようがない、といった年回りのようです。
では「乙未」の年はどういった年になるのでしょうか。
新しい芽は殻の中にあるものの伸びたくとも伸びることができず、外圧によって縮んでいる。
まずは頭の方=生い繁った枝葉を刈り取り、これからの見通しをつける、というのが今年の年廻りのように思われます、とのこと。
今年は節目の年になりそうで、心して有意義な年にしなければと念じています。