蝉のお昼寝

8月末ともなるとセミの賑やかな合唱もいよいよ終演。
今までの喧騒がウソのようで静寂を取り戻しつつある。
今年も家近くの公園のセミが鳴き始めたのは7月13日。
ここ5年ほど前より手帳にメモしだしたが、ほとんど大きなズレ(2〜3日程度)もなく現れる。
それも早朝から徐々に合唱が大きくなり、まあ〜かしましいこと、目覚まし時計に負けないほど正確に鳴き出す。
先月末の週末に滋賀のゴルフに行った折りにすこし違和感を覚えた。
コースのゆたかな樹々があるにも拘らずひっそりとしてほとんどセミの声が聞こえてこなかった。
おかしいなと思いながら見渡したものの、遠くで鳴いている数匹ほどのセミの声がまばらに聞こえてきただけだった。
時間も朝の10時過ぎにもかかわらず不思議に思っていた。
そんなことがあって少々気になっていたので、翌週の休みの日に用事ついでに公園を歩いてみた。
時刻は2時を過ぎた暑い盛りで人の気配もセミの声も無し。
いつもシャンシャンと鳴いている桜の木の下へ向かって行くと、見上げるまでもなく幹の根元から2メートル弱のところに体を休めているセミを発見。
そして驚いた。手を伸ばしてほんの少し触れてみたが全く逃げもせず足を数ミリ横へ動かし移動した。
あんなに鳴いていたセミが1匹だけとはおかしいので周りの樹を見渡しながら
ふとその樹の上を見上げるとなんと、なんと、いるわ、いるわ行列をなして
セミの隊列ができている。
何十匹と連なりジッとしているのにはさすがにびっくり。
暑い盛りの昆虫とはいえセミもやっぱり暑いのか休息タイムらしい。
まさにセミのお昼寝時間だったようだ。
ふと思い出したがゴルフ場のセミ
彼らの一日は朝が早いので早々と昼寝とシャレ込んだのかも。
公園のそんなことがあったので、夕方のセミの状態が気になり日が少し落ちたころに観察に行ったところもうほとんど姿はなかった。
それでも樹にとまっているセミは昼より活発で、近づいた途端パッと飛び去ってしまった。
それにしてもあんなにたくさん居たセミはどこへ行ったのやら。
夏の日の想いがけない出来事に楽しい経験をさせてもらった。
もうすぐ8月も終わり。
セミたちにとっては早、秋なんでしょうね。
また来年の楽しみがひとつできたと思っている。
(近所のセミはほとんどがクマゼミ、たまにアブラゼミを見かけますが本当にまれです。)
まだまだ酷暑が続きそうですが皆さんご自愛ください。