芝田界隈

今、大阪駅周辺は市街地開発にむけて街が大きく変貌しようとしている。
特に北側は北ヤード開発が急ピッチで展開している。
先にオオサカステーションシティがオープンし、つづいて北側の開発である。
来年の春以降に開業予定とのこと。
商業ビルとホテルが並んで大阪駅と直結すればたいへんな開発地域になる。
また駅南東側すぐに阪急百貨店が今秋にグランドオープンするので南北が活況を呈するようになると思われるが、混雑具合の予想がつかない。
当社がこの地の住民になって30年余りになる。その間に街はおおきく様変わりした。
移った当座は眼前に旧国鉄の大阪鉄道管理局のレンガ作りの建屋が歴史を感じさせ、威厳を誇って立っていた。
以後、国鉄の解体と共に建屋も壊され更地になり、民営化への移行のためしばらく放置されていた。その後、開発計画の決まるまでサーカスの興業が行われたり、ゴルフ練習場兼娯楽施設ができたりして、その後は遊休地となった。
この土地開発にあたり入札がおこなわれ当時の大和銀行三越連合と東京資本が競争、最後の一等地開発としておおきな話題を呼んだ。
結果、ご存知のように東京のヨドバシカメラが落札し現状の活気をもたらした。
そして先述のOSCビルができ、三越伊勢丹が進出。
来年には大阪北ヤードの開業に向けて喧騒を競っている。
しかし一方、この開発とは違い、周辺も小さいながらどんどん変化している。
これまでこの芝田を支えていた古くからの店舗も入れ替わりがしずかに行われている。
それでも昔からの街の佇まいはそれほど大きな変化は見られないものの、新旧競い合い店舗が増えてきている。
北側はそれまで開発が遅れていたが一気に駈け出したようで、これからどれほど変わるのか予想がつかない。
この地域は昔からどういうわけか銀行があまり店舗をだしていないようで、できたと思うとすぐに移転、今は駅に隣接して4行が構えている。
あたらしい街と既存の街の景観には落差が大きすぎる感があるが、古さを残しながら暖かさを持って息づいている。
昔の面影を残す写真を持ち合わせていないのが残念だが、機会があれば今昔を比べてみたいと思っている。