たかが雑学されど雑学
これまでいろいろな機会に見聞したことを適当にメモしていたのを思い出し、改めて見るとなかなか面白いものです。
ご存知の方もたくさんおられると思いますが、なぁ〜んだ とか、へぇ〜 とか、使えるなぁ〜、とか等々楽しんでもらえれば幸いです。
●お茶について
お茶の立て方には濃茶と薄茶(濃いと薄いの違い)があって、お茶と言えば濃茶を指した。
その違いは濃茶は樹齢100年以上の木から、薄茶は30年ぐらいの木から
良い茶がとれると言われている。
どちらもし初夏に新芽を摘み茶壷に貯え立冬の頃、壺の封を切り抹茶にする。
濃茶は一つの茶碗を何人かで飲み回し、客の心を一つにして楽しむ、交わりの心を大切にしたようです。
茶カブキというのはこの濃茶の銘をあてる楽しい遊びです。
●日本酒ひとくち知識
いよいよ日本酒のおいしい季節になりました。
そこでちょっとお酒のまめ知識を!
お米一石から作れるお酒の量は一升瓶(1.8リットル)で100本。
できるまでの努力は大変なもので、本当に敬意を表さずにはおられません。
そのお酒をおいしく頂くための適温が下記。
それぞれのお好みで一度賞味してみてください。
お燗 温度 香りや味わいの特徴・温度などの目安
雪冷え(ゆきひえ) ほぼ5℃ 氷水に浸して充分に引き締めた冷たさ
冷たく、冷気が見え、瓶に結露が生じる
花冷え(はなひえ) ほぼ10℃ 冷蔵庫に数時間入れておいた温度
ビンに触れるとすぐに冷たさが伝わる
涼冷え(すずひえ) ほぼ15℃ 冷蔵庫から出して、しばらく経った温度
ひんやりしてはっきりした冷たさを感じる
室温 (しつおん) ほぼ20℃ いわゆる常温。かつての土間の温度
手に持つと、ほんのりと冷たさが伝わってくる
(一般的な日本酒のお燗の呼び方)
日向燗(ひなた) ほぼ30℃ 香りが引き立つ、なめらかな味わいに
体温より低い印象、温度が高い、低いと感じない
人肌燗(ひとはだ)ほぼ35℃ 米や麹の良い香りに、さらさらとした味わいに
体温より少し低い、「ぬるいな」と感じる程度
ぬる燗 ほぼ40℃ 香りが最も大きくなる、ふくらみのある味わいに
体温と同じくらいの感じ、熱いとは思わない程度
上燗(じょう) ほぼ45℃ 香りがきりっと締まる、味わいはやわらかさと引き締まりが感 じられる
数秒間持つとやや温かい、そそぐと湯気が立つ
あつ燗 ほぼ50℃ 香りがシャープになる、味わいは切れ味のよい辛口になってくる 熱く感じる、徳利から湯気が見える
飛び切り燗 ほぼ55℃ 香りが強まる、辛口になる
以上 持てない程ではないが、持った直後に熱いと感じる
●お酒屋さんであらばしり、中汲み、たれくち、にごり酒等聞かれたことがあると思いますがこんな状 態のお酒です。
・あらばしり:醪が搾られ酒と酒粕に分けられ、この時最初に出てくる少し濁ったお酒。
・中汲み :フィルターで濾され澄んだお酒が出てくる。これを中汲みとか中垂れといって、もっ とも品質が優れているそうです。
・濁り酒 :醪を目の粗い布で濾した時に出る白く濁ったお酒。
●生酒と火入れ(加熱殺菌)の違いはこのようです。
生 酒 :醪を搾り、その酒を貯蔵のため火入れを行うが、一度も火入れを行わないお酒。
生貯蔵酒 :生のまま貯蔵して出荷直前に火入れを行ったお酒。
生詰め :寒作りされたお酒は春先に一度火入れを行うが出荷前に火入れせずに出すお酒
ひやおろし:春の新酒に火入れを行いひと夏をひんやりした蔵で熟成させ、秋になってその時の気温 と外気が同じ頃に出荷されるお酒。秋にしか飲めないおいしいお酒と言われています。
原 酒 :清酒を搾った後、一切加水をしていないもの。通常20度前後
のアルコール分を15〜16度に加水。「濃度」な味わいに。
●お酒とお坊さん
今も昔もお寺には戒律があるのは良くご存じの通りですが、なかでも食物に
ついては特に制約や禁忌があり、さぞつらいことと思われていたようです。
実際は結構上等な動物性蛋白質やお酒など、符丁や隠語で求めていたらしく、
江戸時代には不殺生戒や不欲酒戒に対し結構おおらかだったそうです。
般若湯 お酒
牛の角 鰹節
剃刀 鮎
歓仏 刺身
緋の衣 えび
伏せ鉦 あわび
山の芋 うなぎ
山鯨 いのしし
紅葉 鹿肉
赤豆腐 まぐろ
まだまだあるようですがおもしろいですね。
またの機会をみて第2弾をと思っています。