うてな喫茶店

先週末、久しぶりに中崎町界隈を散歩しました。

この辺りは、最近のキタエリアの開発とはあまり関係のないような、ゆったりとした空気が漂う街並み。JRの高架下のスペースや古い建物をうまく利用したおしゃれな古着ショップやセレクトショップ、カフェなどが思っていた以上にたくさんあったことに改めて気づきましたが、その中でも特に私の目に留まったのが「うてな喫茶店」。なんともノスタルジック香りがする外観に、そのまま通り過ぎることができずに立ち寄ってしまいました。

昭和的な雰囲気の建物をほとんどそのまま残し、カフェとして使っているのですが、オーナーさんのセンスの良さがいたるところから伝わってきました。店内のテーブルや椅子、書棚やチェストなどかなりの年代物なのですが、これがまたたまらなくカッコいい感じにくたびれていて、その空間で過ごす自分のセンスがアップするような錯覚を味わえます。そして何よりもびっくりしたのが、たまたまそうだったのかもしれませんが、私がいる間、店内のお客様たちのほとんどが携帯を見ていなかったこと。みなさん、一様に雑誌か本を読みながら、あるいはワンレフで今日撮影した写真を見ながらお茶を楽しんでいらっしゃいました。

「携帯が心臓」のような日常生活から完全にエスケープできる、ものすごく貴重な空間を楽しめたことは先週末の大きな収穫でした。




T.