89歳のメンバーと同伴ラウンド

今月の連休の最後の日にひさびさにホームコースでラウンド。天気を見て間際に申し込んだ。飛び入りなのでどなたの組に入るのか当日でないと分からない。
その日は絶好のゴルフ日和、広々としたコース、緑あざやかなフェアウエイ、新緑の樹木に囲まれ気分が一度にさわやかになる。
一年余り来ていないので少々緊張していたが、いざ練習グリーンに出るとワクワクしてくる。
乗用カートに積まれたバッグを見ると今日は3人でのラウンド。先に来られた方とよろしくの挨拶。この方はわたしと同年齢ぐらい、ゴルフに対して真面目そうな雰囲気。スタート時間近くになっておひとりが来られた。
「遅なってすんまへん。京都の美術館へ行きかけたらクラブから電話もろて、今日空いてるさかいに来ませんか」と言われたので急遽変更した由。
「今日そんなんで迷惑かけるかも知れまへん、よろしゅう頼みます。
そやさかい着替えも持ってないよって、風呂もはいられへん。私89でんねん。
ゴールドから打たしてもらいますよってに」
こんなやり取りにびっくり。
正直大丈夫かな、と思ったがまあ、今日は久しぶりだし、楽しく運動のつもりで回れたらよいので“こちらこそよろしくお願いします”とスタートホールへ向かった。お年寄りのお世話をしながら回るのもいいかも、と思い直した。
身長は155〜6センチぐらい、日焼けした顔と愛嬌のある笑顔、あかるい話しぶりで気楽に一緒できそうでホッとした。
ところが、びっくり仰天のラウンドが始まった。
アウトの1番、クジでオナーとなり、やや緊張しながらのショット。まずまずの出だし。つづいて高齢者Kさんのショット。ゴールドのティーグランドなので少々前にセッティングされている。いい音のナイスショット。うそ、抜かれた。それに気おくれされたのか次の人はミスショットとなり少々ブルー状態。
そのあと、ホール毎にナイスショットの連続。安定したショット、飛距離、球の強さに唖然とさせられた。
てっきりサポートしながらとイメージしていたのが逆にアドバイスやほめられながらのラウンド。今日は“エージシュート”できそうやな、といいながら着実にスコアをまとめ結局スコア89、エージシュート達成。
これまで26回の成果、今日で27回目の由。クラブでは人気者だし、有名人。
ホールアウト後話を聞くと毎月少なくとも4〜5回は回っているとのこと、仕事も現役で鉄工所をされているとか。
歩き方もおしゃべりもしっかりされている。こんな風だと年を重ねても値打ちがあるな〜、と感心すると共に見習わないといかんな〜、とつくづく思った。