追悼展

今月初めに生け花の師匠の追悼展を奈良で行うとの案内を受け取った。
はじめ何のことかと思ったので差出人に問い合わせたところ、教わった師匠が他界された、ということだったので驚いた。
まだ私よりずいぶん若いのに残念なことだ。
しばらく音信がなかったが、いつものように元気で積極的に新しいことにチャレンジされ、子供生け花教室も主催し海外との交流も熱心にされていると聞いていたのでまさかと思った。
そんな矢先、家元からも連絡いただき先週の日曜日に、JR奈良駅近くのギャラリーへ出向いた。
小じんまりとした会場にはお弟子さんやお仲間の方々が揃っておられ、お流儀、盛り花、アレンジ等場内狭ましと作品を展示されていた。
先生とのご縁は仕事先の師範の方ご紹介で、会社で始めたのが切っ掛け。
仕事の合間のちょっとした気分転換のつもりだった。
当時、社員と共に習っていたが結構気楽に取り組んでいた。
お稽古日は会議室のテーブルが材料や花器で一杯になり、狭くなってデスクまで占領する状態。突然の来客がびっくりされたことも何回かあった。
しかし、回数を重ねていくうちに面白さが増し、いろいろ見聞する機会も増え上手になろうという欲も生まれてくる。
みんなと競い合い、また花の彩や形を見て生ける工夫をし、形を作っていくのはエネルギーを要するが仕上がりの手直しや評価を聞くのがまた楽しい。
未熟ながら先輩方の出展される花展にも参加させてもらい、多くの感性豊かな
作品を目の当たりに見る機会を持てたのもありがたかった。
生け花を習う人はほとんど女性なので、先生にとっては男性のお弟子さんというのはちょっぴり自慢だったのかも。出来不出来は別として。
そんなことを思い出し、社中の方と懐旧話をしながら寸時鑑賞。
習い始めたのはかれこれ20年ぐらい前かな。
お蔭で免状はいただいたものの、しばらくは続けていたが今は頓挫している。
いい機会かもしれない。またお花に触れてみようかとも思っている。