京都伏見の「醍醐寺」へ

前回の法界寺ではゆったりした時間を楽しんだのだが、醍醐寺も期待しつつ住職に教えてもらった近道をきつい日差しの中、辿りつつ向かった。
それでも40分ほど要したがようやく醍醐寺門前に到着。

総門は想像していたのと違い小づくりの門構えだが一歩踏み入ると西大門(仁王門)まで立派な参道が続いている。

参道に沿って三宝院、唐門が厳かな雰囲気を醸している。
醍醐寺弘法大師の孫弟子の理源大師・聖宝が創建。
醍醐・朱雀・村上天皇の三代にわたる庇護により山上に薬師堂、五大堂、山下に釈迦堂、法華三昧堂五重塔などが建立され、大伽藍が完成。


山上を上醍醐、山下を下醍醐と呼ばれている。
長い歴史の中で何度も火災にあい、豊臣秀吉による「醍醐の花見」を催したことでふたたび金堂や三宝院などが再建され昔の活気を取り戻したそうだ。
そして千百年以上の歴史を持つこのお寺は国宝、重要文化財指定を受け、平成6年(1994)にはユネスコの「世界文化遺産」に登録されている。
有名なお寺なので観光客が多い。法界寺で味わった静寂の佇まいとはまるで違う。平日ならもっと閑静かもしれないが。
境内の建造物は実に見事というか広い境内にどっしりと構え、おだやかな雰囲気が感じられ、なんとなく華やかな印象を持っていたが少し意外な気がした。

境内を散策していてたくさんのお堂や社に接しさすがに疲れてきたところ、少し先に池に面した朱塗りのお社(弁天堂)が目に入り、それが水面によく映えてホッと一息つけさせてくれた。
このあと総門入口左手の三宝院を拝観。


ここは庭が秀逸とのことでぜひ見ようと思い門をくぐったが、さすが醍醐の花見が催された庭ということで大勢の拝観者が熱心に見て回っていた。


三宝院には勅使門・唐門(国宝)があり、菊と桐の金箔紋が黒全体の漆塗りの門に輝いている。その向かいに霊宝館があり国宝や重文など彫刻、絵画、工芸等の資料が収蔵されている。入るとひっそりとしていて人の気配がない。
館内はひんやりして汗ばんでいる肌に心地よかった。
今日は下醍醐でゆったり時間を過ごしたが山上の上醍醐へはまたの機会にと思っている。