初セミ

今年も暑い夏がやってきた。
この時期になるとセミの声がなんとはなく待ち遠しくなる。
毎年、近くの公園から第一声が聞こえてくるのだが、今年は車で移動中に少し離れた学校のあたりで聞いた。
この声を聴くと日本の夏が来たな、と実感させられる。
今年は例年に比べてずいぶん早く鳴き出した。
ちなみにノートを見ると7、8年前は7月の12日、15日ごろに、4、5年前は13日、7日に、2年前は5日、昨年は9日に、そして今年は2日に、と少しずつ早くなっている気がする。
異常気象と言われて久しいが、セミの鳴く時期が年々早くなってきているのはやはりその影響なのか。
それに年々夏の暑さが厳しくなってきているように思う。
身近な変化で推測するのは短絡かもしれないが数年前と比較してみると、そんな気がする。
昆虫は変化に敏感なので案外当たっているようにみえる。
自然と厳しく向き合っている生き物たちは少しの変化も見落とさずなんらかの対抗策を講じているような気がする。
一番考える力を持っている人間だけがのんびりと構えているかもしれない。
セミと言えば最近では一番早く鳴きだすのはクマゼミで、子供のころはアブラゼミニイニイゼミが先に鳴き出しクマゼミは暑い盛りに鳴きだしたような記憶がある。いまは近くのほとんどの公園はクマゼミの合唱だが他種のセミは聞こえてこない。
品種としてクマゼミが優勢種なのかどうか知らないがこの状況が各地で確認されているそうだ。
とはいえこの状況を見る限り季節はまだ正直に移り変わりを教えてくれる。
もう一月ほどたち夏の真っ盛りになると、木陰の幹や枝にセミが行列を作り休息する姿が今年も見られるのではと楽しみにしている。